Image Courtesy of Splash Damage.
ゲーム開発スタジオの Splash Damage 社に、「高いスキルの追求」と「仕事を通じて学び続けることの大切さ」について話を伺いました。
ゲーム プレイヤーから開発者へ
共同創業者兼 CEO の Richard Jolly 氏は、スタジオの成長を一番間近に経験してきた人物の一人です。Splash Damage 社の創業者たちが最初に知り合ったのは、オンライン ゲームのコミュニティでした。当時は皆プレイヤーで、ゲーム開発の経験など誰にもありませんでしたが、その後 1 年間にわたって実際に顔を合わせたこともないまま遠隔地から共同作業を進めます。そうして開発したゲームが初めてビジネスとなった時、大きな転機が訪れました。創業メンバーはこれをきっかけにオフィスを構え、一緒に働き始めます。そして数年間のうちに急成長を遂げることとなったのです。
Splash Damage 社の創業者たちが知り合ったのは、オンライン ゲームの『Quake』でした。その歴史は、マルチ プレイヤー ゲームを得意とする同社の DNA として、今も脈々と受け継がれています。そして同社は今、会社設立に至るまでの経験を活かして、プレイするだけでなく一生涯の友情を育めるようなゲームを開発することを目指しています。
創立メンバーがチームを組んだ当初は、誰もゲームの作り方を知りませんでした。しかし試行錯誤を繰り返した結果、現在では総勢 350 人に迫るチームへと成長しています。
「永久ライセンスからサブスクリプションに切り替えたことで、さまざまなメリットがもたらされました。必要なライセンス数に応じてチームを柔軟に拡大・縮小できるようになったことは、そのひとつです」と情報部門バイス プレジデントの Ben Hopkinson 氏は語ります。ゲーム開発では、完成を目前とした最後の段階でチームメンバーを 10 ~ 15 人ほど追加投入し、人海戦術でなんとか完成させるということは珍しくありません。
「昔はこうした作業に対応するために、かなりの費用がかかったものです。でも今では、短期間のライセンスを必要な分だけ追加できるので、無駄なコストが発生することもなくなりました」
「私たちは、常に高いスキルを追求し続けています」と Richard Jolly 氏は語ります。「高品質なゲームを創出し続けるためには、成功に甘んじることなく、常にスキルを磨き続けることが大切です。そのためには、決して開発者の足かせとならない、高度な機能を備えたソフトウェアを使用することが重要となります。
誰もが作業しやすい環境を実現するうえで一番重要なカギとなるのは、やはりツールです。作業が効率的かつ効果的になればなるほど、皆にメリットがもたらされます。
学ぶことは、学校を卒業したら終わりになるわけではありません。技術は日々進化しています。走り続けるためには、常にスキルを磨き続ける必要があるのです」
背景担当のリード アーティスト、Lily Zhu 氏は次のように語ります。「色んなツールを必要に応じて自由に使えるようになった今は、どんな作業依頼でも安心して引き受けることができます。ツールさえあれば、できない作業はありません。『3ds Max を使うか、それとも Maya を使うか』でメンバー同士がもめることもなくなり、ツールについて話し合う必要もなくなりました。おかげで今は、クリエイティブな作業や、ゲーム自体についての話し合いにフォーカスできます。
Media & Entertainment Collection では、手が空いたときに、アーティスト同士で 3ds Max や Maya の使い方を教え合うことができるという利点もあります。他の人に教えることは、自分自身の学習を深めるためにも役立ちます。私たちはこうして、『常に学び続け、常に上を目指し続ける』ことを実践しています」